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샬롬원교회 - 4분자 육종

샬롬원식물연구소의 연구소개입니다.

4분자 육종

남기홍목사 2020.11.09 13:36 조회 수 : 73

四分子育種 Abstract translated from 本発明は、種子が、それらが生じる雄性配偶子と遺伝的に同一である、種子のセットの生成のための方法であって、4集粒または2集粒の形態を有する限られた数の父系配偶子を花の柱頭に配置し、母系卵細胞を受精させ、多数の接合子を取得すること;および前記接合子からの母系染色体の喪失を誘導し、母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子セットを取得することを含む、方法に関する。好ましい実施形態では、父植物は減数分裂の間に、染色体組換えの抑制または第2分裂復元(SDR)を示す。 Description translated from 本発明は、種子が、それらが生じる雄性配偶子と遺伝的に同一である、種子のセットの生成のための方法に関する。本発明はさらに、母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子のセットであって、そのセットが、該種子から生育した植物が交配される場合、本質的に同じ交配種をもたらす、遺伝的に相補的な種子の対から構成される、種子のセットに関する。本発明はまた、遺伝子構成(genetic constitution)がその雄性原原種(male grandparent)の遺伝子構成と本質的に同じである植物の生成のための親植物のセットを提供するための方法に関する。 植物育種は、十分な質と量の食品、飼料および繊維を得る、ヒトの利益のための植物種の栽培化に相当する。植物育種は人類の非常に古い仕事であり、20世紀の間に科学的根拠を与えられた唯一の実践的知識である。植物育種は本来、地域の選抜場においてより効率が良い植物を選抜し、繁殖させることに基づいていた。遺伝の法則の再発見および統計ツールの開発と共に、植物育種は遺伝学の知識に基づくようになり、倍加半数体(doubled haploids)などの方法により技術的に支持された−例えば、Haploids in Crop Improvement II eds; Palmer C, Keller W, and Kasha K (2005) in: Biotechnology in Agriculture and Forestry 56 Eds; Nagata T, Lorz H, and Widholm J. Springer−Verlag Berlin Heidelberg New York, ISBN 3−500−22224−3を参照のこと−および、分子マーカー−例えば、De Vienne ed. (2003) Molecular Markers in Plant Genetics and Biotechnology. Science publishers Inc. Enfield, NH USA. ISBN 1−57808−239−0を参照のこと。 植物育種は、経済的な方法でその利用を可能にする、特定の環境に合わせた遺伝現象(genetic concept)を提供する。植物育種のこの目的は、植物種の生殖質内に存在する遺伝的変異(genetic variation)の効率的な利用によって達成される。かかる遺伝現象は、特定の環境で所望の表現型をもたらす遺伝子の組み合わせを含む。これは、植物を生育させ、生成物を回収するのに必要な最小限のコストで、収穫される植物部分が収量および品質で最大化されることを意味する。植物育種が商業レベルで適用される場合、種子生成もまた重要な課題である。種子生成は、遺伝子構成が保存されている有性生殖の手段によって植物の繁殖を目指している。 また、商業用種子は効率的な発芽を可能にするのに十分な品質である必要がある。有性生殖は、根本的に、対立遺伝子の新しい組み合わせを備える子孫を作成するために存在するので、有性生殖を介する遺伝子構成の保存は、しかしながら、逆である。有性生殖の間に働く遺伝的機構は、変化する環境の中での種の生存の機会を高めるために、遺伝的変異を増加させるよう進化してきた。減数分裂期組換え、独立した染色体組合せ(independent chromosome assortment)および交配様式(mating system)は、この点での主な要因である。それゆえ、有性生殖を介する子孫の均一性は、親植物が完全にホモ接合である場合にのみ達成することができる。かかる植物の配偶子を組み合わせることにより、各後続世代にける親の遺伝子組成(genetic composition)の正確な再生につながる。 多くの作物において、多くの作物では、商業用種子は2つのホモ接合性の親系統の交配から生じる。このアプローチは、F1交配種が数個の遺伝子座についてヘテロ接合性であることを保証し、雑種強勢(hybrid vigour)および均一性をもたらすことができる。育種家が既存のF1交配品種(hybrid variety)または同系交配品種(inbred variety)を改善することを望む場合、この目的を達成するために、彼は伝統的に交配を行い、経験的な選抜を数回経る必要があるだろう。 植物の生育と発達に関連した遺伝子機能の知識はまだ限られているため、育種家は未だ表現型の選抜にほとんど依存している。同系交配(inbreeding)の間、特に初期の世代の間、多数の遺伝子はヘテロ接合状態にあるため、いくつかの個々の植物に割り当てられた表現型値に関与する遺伝子の対立遺伝子バリアントは、容易に失われ得る。これは有性生殖および同系交配の間に、ヘテロ接合性および特定の遺伝子相互作用が失われているという事実によるものである。そのため、植物の育種において、特に遺伝的にヘテロ接合性の植物が、高い農学的、園芸的または観賞価値を有すると同定されている場合、これらの機構は非生産的に作用し得る。有性生殖は、望ましい対立遺伝子の分離(segregation)をもたらすだろう。 そのため、高い農学的、園芸的または観賞価値を有する植物の有性生殖の間、遺伝子構成の保存を効率良く可能にする技術が強く求められている。 遺伝子構成を維持しながら、植物を永続化させるための1つの可能性は、栄養繁殖によるものである。繁殖がもっぱら有糸分裂を介して起こるので、これは遺伝子組成の完全な保存を可能にする。植物は、それらが迅速に生育地を占有することを可能にする、栄養繁殖の天然の機構を進化させてきた。例えば、栄養繁殖は塊茎、球根または根茎の形成を介して起こり得る。挿し木を生成するインビトロまたはインビボ培養技術を使用することは、代替案である。種子を介する繁殖と比較した場合、栄養繁殖技術の商業的な欠点は、それが労働集約的であり、従って費用がかかるという事実である。さらにまた、より長い期間植物を保存することは、物流の問題を提起し、困難であり、かつ、ウイルスのような病原体による植物物質の感染のリスクは、種子を介して繁殖される植物物質における状況と比較して、かなり大きい。 あるいは、栄養繁殖は、一般に、無配偶生殖(apomixis)と呼ばれる無性種子の形成を介して達成してもよい。この現象は多数の種において天然に発生し、かつ、遺伝子工学によって、性的に繁殖する植物種において誘導され得る。理論的には、これは、三つの異なる無配偶生殖の段階、すなわち、アポマイオシス(apomeiosis)、単為生殖(parthenogenesis)、および自発的な胚乳発生(autonomous endosperm development)を天然に誘導する、特定の遺伝子を利用することによって達成できる。しかしながら、実際には、種々の異なる段階に関与する遺伝子はまだ同定されておらず、かつ、それらの相互作用は非常に複雑であるだろう。 一方、無配偶生殖成分(apomixis component)の人工工学はかなり実現可能である。例えば、減数分裂の間の種々の段階を改変することによって、減数分裂が本質的に有糸分裂に変換され得ることが示されている。このいわゆる「MiMeアプローチ」は、二本鎖切断の形成を抑制する変異(spo11−1)、減数分裂第一期(meiosis I)の間に姉妹染色分体の分離を誘発する変異(rec8)、および第二減数分裂をスキップする変異(osd1)の組み合わせを使用する。単為生殖および自発的な胚乳形成とこのアプローチを組み合わせることで、操作された無配偶生殖をもたらし得る(d’Erfurth et al: Turning meiosis into mitosis; PLoS Biology 2009; WO/2010/079432)。以前から、植物育種のための無配偶生殖技術の可能性は広く認識されてきたが、概念実証はまだ得られていない。 さらに別の代替案として、逆育種技術(reverse breeding technology)を使用することができる(WO03/017753)。逆育種は、遺伝子工学または化学干渉を介する減数分裂期組換えの抑制、および非組換え親の染色体を含有する胞子に由来する倍加半数体植物(DH)の後続の生成に基づく。これらのDHは、単に、減数分裂の間に生じる、独立した親染色体組合せ(independent parental chromosome assortment)の結果として、それらの遺伝子組成に関して異なる。それゆえ、DHまたはそれら由来の系統のどれが、元の出発植物の遺伝子組成を再構成するために、交配を介して結合されるべきであるかを決定するため、染色体当たり1つの共優性(co−dominant)多型マーカーを使用するので十分である。このように、逆育種技術の適用は、その遺伝子組成が不明であっても、種子を介する任意の稔性選抜植物の遺伝的保存を可能にする。 この技術の欠点は、減数分裂期組換えの完全な抑制がキアズマの欠如をもたらす、という事実である。これは、配偶子の異数性を引き起こし、それゆえ配偶子の生存率および性能の低下を引き起こし得る、減数分裂第一期の間の不適切な染色体分離を引き起こし得る。キアズマが減数分裂第一期の間に形成されない場合、全ての染色体は、極のいずれか一つに移動する独立した50%の可能性を有する。これは、完全な染色体組(chromosome complement)を有する胞子を作る理論的可能性が(1/2)nである、ここでnは半数体染色体数を表す、ことを意味する。均衡のとれた(balanced)配偶子の頻度は、したがって、半数体染色体数の増加と共に減少する。多くの作物種が比較的少ない染色体数を有するが(例えば、キュウリは半数体ゲノムあたり7染色体を有する;ホウレン草はたった6だけ有する)、比較的多い染色体数を備える経済的に重要な種も存在する。1つの良い例はトマトであり、経済的に最も重要な野菜作物の1つであって、半数体ゲノム当たり12染色体を有する。この技術的制約が、逆育種技術の効率を著しく低下させる。 別の代替的なアプローチとして、非減数胞子(unreduced spore)から再生された植物の使用がある。この技術は、近逆育種(Near Reverse Breeding)と命名されている(WO2006/094773)。非減数胞子は、第二減数分裂の脱落の結果として、選択的に形成される。この自然発生の現象は、第2分裂復元(SDR)と呼ばれ、かつ優性生殖の間、植物において正常の減数分裂事象と同時に発生し得る。 近逆育種技術は、天然または人工SDRを介して生成された、非減数胞子から植物を再生することにより、SDR事象を利用している。OSD1およびTAM1などの−変異させた場合に−SDRを生じさせる遺伝子が発見されている。結果として生じる植物(SDR−0植物と呼ぶ)は、概ねホモ接合性であり、かつ、続いてそれらを用いて、従来のDHを生成できる。開始植物の父系ゲノムと母系ゲノムとの間で多型である分子マーカーを用いて、それらの遺伝子組成に関して概ね相補的である、それらSDR−0植物(およびそれらに由来するDH)を同定できる。 これらの植物の交配は、元の開始植物の遺伝的体質(genetic make−up)のほぼ完全な再構成をもたらすであろう。しかしながら、SDR−0事象の形成の間およびそれらに由来するDHの形成の間の減数分裂期組換えに起因して、相補性は完全では無いだろう。再構成された交配種は、遺伝学的にある程度まで、両者互いに、かつ元の開始交配植物とは異なっているだろう。しかしながら、この差異は、DHが正常の減数分裂事象に直接由来する場合と比較すると、著しく減少されるだろう。さらに、これらのDHは、さらなる選択の余地が全く無いという意味で、遺伝的に固定されている。 このプロセスにおいてSDR事象を組み込むことの利点は、遺伝的相補性に関する選択が2段階プロセスにおいて発生することである。第一段階は、染色体の近位領域、すなわち動原体を含む、に集約される。第二段階は、染色体の遠位端、すなわち組換えによって交換されたそれらの領域、に向けられている。この遅発性の遺伝子固定は、特に、分子マーカーが選択のために利用できる場合に、複雑さを減少させ、大部分相補的な遺伝子型を見つける可能性を増加させる。 このアプローチのさらなる利点は、SDRが有性生殖中に自然に発生し、かつ、有性生殖プロセスへの干渉をさらに必要としないものとして用いることができる、という事実である。SDR事象の正常出現率(normal prevalence)をさらに増加させる方法は、例えば、N2Oでのストレス処理を介し(ユリにおいて:Barba−Gonzalez et al (2006), Euphytica 148: 303−309;およびチューリップにおいて:Okazaki et al. (2005), Euphytica 143: 101−114、以前記述されているように)、当技術分野において知られている。 優れた農学的、園芸的または観賞的特性を備えるヘテロ接合性植物の遺伝子構成を保存するため、上述の方法の効率をさらに増加することが、本発明の目的である。 本発明は、特定の変異が、花粉形成の間の小胞子の分離の欠陥(defect)につながり得るという観察を利用している。これは、その発達の間中ずっと一緒に物理的に付着したままである4つの花粉粒のクラスターの形成をもたらす。クラスター内の個々の花粉粒は、成熟時に4集粒(tetrad)で一緒に残っているが、それらは稔性(fertile)であり、それぞれ受精を行い、かつ受粉の際に種子を生成することができる。このいわゆる四分子(quartet)表現型に関する生物学的説明は、花粉発達の初期段階において、小胞子間にだけ通常存在する、ペクチン層を溶解できなかったということである。 図1:種(species)の染色体の数に関する、各花粉四分子(pollen tetrad)に関する染色体相補性(chromosome complementarity)の具体的な結果を表す、いわゆるパスカルの三角形。上から下まで、半数体染色体の数は増加し、かつ各列上の数の合計は常に、n個の染色体が関わる減数分裂から生じ得る種々の減数分裂生成物の合計数である、2nに等しい。例として我々が七番目の列を採用する場合(例えば、7つの半数体染色体を有する、n=7のキュウリについて)、完全に相補的な事象の数は常に1、すなわち列の最初の数であり、一方で列の二番目の数が半数体染色体の数に対応することが見られる。同じ列の続く数は、それぞれ、4集粒中に2、3、4、5および6つの非相補的染色体を有する減数分裂生成物の予想される数に対応する。1つの非相補的染色体を有する事象の合計数は7*2であり、2つの非相補的染色体を有する場合は21*2である、等。例えば、3つの染色体が非相補的である場合、これは他の4つの染色体が相補的であることを意味する。重要なことに、この文脈における「非相補的」は、実際には、これらの染色体のテロメア末端を指すだけである。我々が、例えば、組換え後に、3つの非相補的な染色体と40%のみのヘテロ接合性を有する状況にある場合、7つの染色体のうち4つは完全に相補的であり、一方で他の3つの染色体はいまだ60%相補的である。 図2:この表は、半数体染色体数に応じて、花粉四分子の4つのメンバーにおいて、ある程度の相補性を見出す確率(パーセント確率)を示す。例えばキュウリ(n=7である)について、キュウリの花粉四分子内に、0、1、2または3つの非相補的な染色体を有する(かつ、それゆえ、それぞれ7、6、5または4つの相補的な染色体を有する)減数分裂生成物が発生する確率は、それゆえ、それぞれ、1.6%(=(1+1)/128)、10.9%(=(7+7)/128)、32.8%(=(21+21)/128)および54.7%(=(35+35)/128)である。 四分子の4つのメンバーにおける、ある程度の相補性を見出す確率(パーセント確率)は、図2の表に示される。キュウリの花粉四分子内に、0、1、2または3つの非相補的な染色体を有する(かつ、それゆえ、それぞれ7、6、5または4つの相補的な染色体を有する)減数分裂生成物が発生する確率は、それゆえ、それぞれ、1.6%(=(1+1)/128)、10.9%(=(7+7)/128)、32.8%(=(21+21)/128)および54.7%(=(35+35)/128)である。 図3:4つの半数体染色体を有する(n=4)減数分裂事象の図示。交配植物の一方の親は青い染色体に寄与し、一方で、他方の親は交配種への赤い染色体に寄与した。第一の段階では、ゲノムは2nから4nへ倍加し、続いて、ここに図示されるように、染色体当たり単一のクロスオーバー事象を備え、姉妹染色分体の相同領域間でクロスオーバーが起こり得る。第一減数分裂の間、遺伝的に完全に相補的ある、2つの二倍体娘細胞が生成される(すなわち、それらのゲノムの両方が一緒に取られる場合、分裂前から4nのゲノム組成物が得られる)。この図では、減数分裂第一期の結果の起こり得る例が一つだけ示される。第二減数分裂の間、配偶子(この文脈では:小胞子または花粉粒)が生成され、かつ染色体はランダムに娘細胞のいずれかに分配され得る。これは、娘細胞(配偶子)の2n−1個の異なる対をもたらす。左の二倍体細胞について、図は1つの起こり得る配偶子の対を示し、一方、右の二倍体細胞については、全8つの起こり得る配偶子の対が示される(=23=2n−1)。 続いて倍加される半数体植物が異なる配偶子から再生された場合(例えば、本発明の方法によって、半数体植物を生成し、それらのゲノムを倍加することによって)、これらの植物は互いと交配することができる。異なる染色体のセットの真下の数字は、図の左端の染色体セットに相補的な染色体の数に対応する。例えば、左端に示される4つの染色体(すなわち、4つの全体が青い染色体)を含有する植物が、右側の8つの染色体の一番目からの4つの全体が赤い染色体を含有する植物と交配された場合、その結果、4つ全ての染色体が相補的である。この交配は、配偶子を生成した元の交配植物の正確な再構成をもたらす。同様に、4つの青い染色体を有する同じ植物を、右に示される他の可能性のある染色体セット(より正確には:8つの対のそれぞれの左の染色体セット)と交配することにより、元の交配植物の完全な再構成(4つ全ての染色体が完全に相補的である場合)、または元の交配植物のほぼ完全な再構成(4つの染色体の1つまたは2つが完全に相補的ではない場合)のいずれかをもたらす。配偶子が同じ減数分裂事象に由来するので、2より多くの染色体が相補的ではないという状況は存在しない。加えて、「非相補的な」染色体の大部分は、実際には相補的であり、かつ交配が高度にヘテロ接合性である子孫をもたらす:唯一の非相補的な染色体部分は、染色体「テロメア」でのクロスオーバー事象に起因し、そのクロスオーバー領域は生じた子孫においてホモ接合性となる、ということが、図から明らかである。染色体対の下の数字が、左端に示される染色体と比べて0、1または2つの非相補的な染色体を有する事象の群に合計される場合、これは、n=4について2−8−6分配をもたらし、図1の三角形の四番目の列にも見ることができる(それらは1−4−6−4−1として示される)。 この図の右端には、減数分裂第二期(meiosis II)の間、最も左側の二倍体細胞に由来し得る、第二の起こり得る配偶子の対が示される。図の下部に記載されている数字は、この対からの配偶子の一つが、最も右側の二倍体細胞に由来する16個の配偶子のいずれかと組み合わされた場合の、相補的な染色体の数を表す。再度、同じ結果を観察することができる:16個の配偶子のうち、2つは完全に相補的であり(すなわち、4つの相補的な染色体)、8つは1つの非相補的な染色体を有し、かつ6つは2つの非相補的な染色体を有する。単一の減数分裂事象に由来する四つの生成物を一緒に保持することによって、かつこれら四つの減数分裂生成物と遺伝的に同一である子孫植物を取得する手段を提供することによって、本発明は、交配時に元の交配植物、または元の交配種と遺伝的に本質的に同じ交配種を生じさせることができる子孫植物の対を同定する可能性を最大にする。 図4:組換えが発生しないと仮定した場合の、本発明に係る系図の簡略化された概要。2つの(ホモ接合性の)親系統(それぞれ遺伝子型AAおよびBBを有する)から生じる、交配植物は、4集粒の形態の花粉粒を生成する。単一の4集粒を用いて半数体誘導因子(haploid inducer)母植物(ランダムな遺伝子型を有する)を受粉する場合、この交配から生じる子孫は4つの半数体種子のセットからなる。遺伝的に、これらの種子は、(組換えの非存在下で)A、A、BおよびBであり、母植物からの遺伝的寄与が存在しない。したがって、これら4つの半数体種子は、2つの原原種(grandparent)、すなわち花粉四分子を生成した交配父植物の親系統しか有していない。ゲノム倍加の後、−組換えの非存在下で−常に遺伝的に完全に相補的に対である、4つの倍加半数体植物を取得することができる。任意の対からの2つの遺伝的に相補的な植物を交配することは、元の交配植物の完全な再構成につながる。図1、図2および図3で示されるように、組換えが起こる場合、状況はより複雑である。組換えが起こる場合、花粉四分子の子孫から完全に相補的な植物の対を見出す可能性は、半数体染色体の数により減少するが、組換えの非存在下では、染色体数は結果に影響を与えない。 本発明はそれゆえ、種子が、それらが生じる雄性配偶子と遺伝的に同一である、種子のセットの生成のための方法であって: a)4集粒または2集粒(dyad)の形態を有する限られた数の父系配偶子を花の柱頭に配置し、母系卵細胞を受精させ、多数の接合子(zygote)を取得すること; b)前記接合子からの母系染色体の喪失を誘導し、母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子セットを取得すること を含む、方法に関する。 「遺伝的に同一」は、1つの種子の全ての染色体が、対応する配偶子の染色体と同じであり、かつ、種子内の染色体の組み合わせが、対応する配偶子におけるものと同じであることを意味する。 本発明につながる研究では、さらに驚くべきことに、花粉形成の間、小胞子の分離の欠陥をもたらす上記の特定の変異と、従来技術において利用可能な方法を組み合わせることが、交配後に、その父系祖父と本質的に同じ遺伝子構成を有するヘテロ接合性植物を生じさせる、本質的に相補的な遺伝子構成を有する親植物が同定され得る効率の、大幅な増大につながることが見出された。本発明を組み合わせることができるかかる方法は、例えば、逆育種および近逆育種である。 四分子表現型は、例えば、Copenhaver et al (2000) Plant Physiology 124, 7−15に説明されていた。種々の非相同遺伝子における変異が、同様の四分子表現型をもたらし得る(例えば、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)においてqrt1、qrt2およびqrt3)。QRT3遺伝子(シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において:At4g20050)は、分子的に特徴付けられており、それは多岐にわたるクラスのポリガラクツロナーゼのメンバーをコードする(Rhee et al. (2003) Plant Physiology 133: 1170−1180)。これらの変異は、本発明の方法における使用のための4集粒を提供するために有用である。 4つの花粉粒のクラスターにおける個々の花粉は、単一の減数分裂の生成物を含む。個々の花粉四分子(pollen quartet)を用いて植物を受精させる時、受精の効率が100%である場合、これは理想的には4つの種子の形成をもたらす。4集粒の4つの個々の花粉粒が単一の減数分裂の生成物を提供するという事実は、本発明の主題である技術に興味深い影響を与える。 減数分裂の開始時、最初のプロセスはゲノムDNAの複製である。続いて、前期の間に、相同染色体は整列および接合(synaps)し、二価を形成する。この段階で、整列された非姉妹染色分体を用いて修復される、二本鎖切断(DSB)が形成される。修復の間の染色体相互作用は、分解される、ダブルホリデイ構造(double holiday junction)と呼ばれる特定の構造の形成をもたらす。これは遺伝子変換またはクロスオーバーのいずれかをもたらす。クロスオーバー(CO)事象は、キアズマの形態において最終的に見ることができ、減数分裂第一期の間の適切なホモログ分離のために構造的に必要である。本発明に関して、COの分布に関係なく、減数分裂第一期の生成物が、それらの対立遺伝子構成(allelic composition)に関して、互いに完全に相補的であることに留意すべきである。第二減数分裂の間、姉妹染色分体は反対の極に分離し、最終減数分裂生成物、すなわち4つの半数体細胞を生じさせる。通常、これら4つ減数分裂生成物は、それらのさらなる発達の間に互いから分離されるようになり、かつそれらは、同じ葯室内の他の減数分裂事象に由来する花粉粒と入り混じる。しかしながら、母植物が四分子表現型を示す場合、単一減数分裂事象の4つの生成物は、物理的に一緒に残る。 4集粒における4つの花粉粒のセットは、様々な程度の遺伝的相補性を含めることができ、半数体染色体の数の関数である。減数分裂第一期の生成物が互いに完全に相補的であるので、4集粒に一緒に保持される四つの花粉粒は、少なくとも50%の相補性を含む。各4集粒についての具体的な結果は偶然により決定され、かつ、この可能性はいわゆるパスカルの三角形で与えられる分布に従う(図1)。 例えば、キュウリは7つの半数体染色体を有する。一次減数分裂は、2つの完全に相補的な減数分裂生成物をもたらす。二次減数分裂の間、減数分裂第一期の2つの生成物のそれぞれにおいて、染色体はランダムに分離することができ、2n=27=128個の別個の生成物をもたらすことができる。一般に、n個の染色体の場合には、合計2n個の異なる4集粒が、単一の減数分裂事象から得られると言うことができる。完全に相補的な事象の数は常に1、すなわち各列の最初の数(図1)であり、一方で各列の二番目の数は、半数体染色体の数に対応する。同じ列の後続の数は、それぞれ、4集粒における2、3、4、5および6つの非相同的染色体を有する減数分裂生成物の予想される数に対応する。 任意の所与の減数分裂事象に由来する128個の異なる減数分裂生成物を有する、キュウリの例では、これらの数はそれぞれ、21、35、35、21および7である。減数分裂第一期の生成物は互いに完全に相補的であるので、染色体のいずれもが相補的ではないという極端な状況は、4集粒内に存在しない、なぜなら、常に他の減数分裂第一期生成物の染色体への相補性が存在するからである。1つの非相補的な染色体を有する事象の数は、それゆえ7*2であり、2つの非相補的な染色体では21*2である、等。例えば3つの染色体が非相補的である場合、これは他の4つが相補的であることを意味する。花粉四分子の4つのメンバーにおいて、ある程度の相補性を見出す確率(パーセント可能性)は、図2の表に示される。キュウリの花粉四分子内に、0、1、2または3つの非相補的な染色体を有する(かつ、それゆえ、それぞれ7、6、5または4つの相補的な染色体を有する)減数分裂生成物が発生する確率は、それゆえ、それぞれ、1.6%(=(1+1)/128)、10.9%(=(7+7)/128)、32.8%(=(21+21)/128)および54.7%(=(35+35)/128)である。 重要なことに、この文脈における「非相補的」は、実際には、これらの染色体のテロメア末端を指すだけである。我々が、例えば、組換え後に、3つの非相補的な染色体と40%のみのヘテロ接合性を有する状況にある場合、7つの染色体のうち4つは完全に相補的であり、一方で他の3つの染色体はいまだ60%相補的である。本質的には、4集粒の集まりは、それゆえ、花粉粒が常に染色体の50%について少なくとも完全に相補的に対になっており、かつ−組換えの結果として−残りの染色体について、いまだ部分的に相補的である状況をもたらす。本発明はそれゆえ、交配植物の遺伝子型のほぼ完全な再構成を達成し、一方で本発明を実施するために花粉四分子が由来する元の交配植物と比較して、いまだ0から50%の変異(variation)を可能にする。 この方法はそれゆえ、交配植物の同一またはほぼ同一の遺伝子構成の再構成を可能にする。対象の交配種の表現型におけるさらなる遺伝的変異の影響の評価を可能にするため、ほぼ同一の再構成は明確な利点を有する。このさらなる遺伝的変異は、交配種の表現型への有利または不利な影響のいずれかを有することが判明してもよく、かつ、これは優れた交配種の表現型の更なる遺伝的改善を可能にする。4つの染色体についての状況は、図3に図示される。 請求項に係る発明の重要な実施態様は、その交配子孫から母系ゲノムを排除する、母植物の受粉のための四分子小胞子の使用である。かかる植物の例は、MaruthachalamおよびChanにより、最近シロイヌナズナにおいて説明されている(Haploid plants produced by centromere−mediated genome elimination; Nature 464 (2010), 615−619; US patent application 20110083202; WO2011044132)、しかし、本発明はまた、他の半数体誘導因子系を用いて実施できるので、この例は、本発明の適用を限定するものではない。 交配子孫からの母系ゲノムの排除は、それゆえ、改変版による内因性動原体特異的ヒストンタンパク質CENH3のトランスジェニックな置換によって達成することができる。実際には、CENH3タンパク質の改変版は、機能的な内因性CENH3遺伝子を欠く植物において過剰発現している。 あるいは、対応する不活性化された内因性CENPC、MIS12、NDC80又はNUF2遺伝子を有する植物中で過剰発現された場合、CENPC、MIS12、NDC80またはNUF2ポリペプチドも、同じ目的のために使用することができる。適切には、植物の内因性CENH3、CENPC、MIS12、NDC80またはNUF2ゲノムコード配列の1つまたは2つの対立遺伝子が、不活性化またはノックアウトされており、かつ好ましくは全ての対立遺伝子が不活性化またはノックアウトされている。野生型植物と交配させた場合、該植物は、例えば、少なくとも0.1%の半数体子孫を生成する。 好ましくは、ポリペプチドは、組換え的に改変されたCENH3ポリペプチドである。該ポリペプチドは、アミノ酸配列がCENH3ヒストン−フォールドドメインに対して異種である、CENH3ヒストン−フォールドドメインを含むタンパク質に結合した、少なくとも5個のアミノ酸(またあるいは少なくとも10個のアミノ酸)の異種アミノ酸配列を含み得る。適切には、前記異種アミノ酸配列は、CENH3ヒストン−フォールドドメインに直接連結され、かつ該ポリペプチドはCENH3テールドメインを欠く。あるいは、該異種アミノ酸配列は、介在タンパク質配列を介してCENH3ヒストン−フォールドドメインに連結されてもよい。この介在タンパク質配列はCENH3テールドメインまたは非CENH3ヒストンH3テールドメインを含んでもよい(かつ、該組換えタンパク質は、次いで、CENH3タンパク質のテール−スワップバージョンに対応する)。 適切には、介在タンパク質がCENH3ヒストンH3テールドメインを含む場合、CENH3テールドメインはCENH3ヒストン−フォールドドメインに対して異種であってもよい。ポリペプチドがCENH3ヒストン−フォールドドメインおよび切断型(truncated)CENH3テールドメインを含む場合には、テールドメインのアミノ末端は、植物の内因性のテールドメインと比べて、切断されている。 このようにトランスジェニックに補完された植物を、野生型の父植物からの花粉と受粉することは、F1子孫が半数体であるという事実に起因して、不稔の子孫をもたらす。実際、各F1子孫は、受精(fertilization)のために使用され、かつそれが由来する花粉粒と、遺伝的に同一である。野生型および改変された染色体は、接合子における動原体アセンブリにおいて、不和合性(incompatible)であるようだ。染色体の自然発生的または誘導性の倍加(doubling)はDHの形成につながる。CENH3は、植物における、保存的かつおそらく単一コピーの遺伝子であり、かつこのシステムは、それゆえ、作物種に適用することもできる。種子形成が胚乳の不均衡に起因して問題となる場合は、胚救出を行うことができる。 別の実施形態では、母系ゲノムは、他の半数体誘導因子系を用いて、または種間交配を介して(例えば、Bains & Howard 1950, Nature 166: 795に記載されるような)、F1子孫から排除できる。 さらなる実施形態において、四分子変異(quartet mutation)を逆育種技術と組み合わせることもでき(WO03/017753; Dirks et al. 2009, Plant Biotech J 7: 837−845)、それによって大幅に逆育種の効率を向上させる。この実施形態では、四分子表現型は、遺伝子的、トランスジェニックに、または化学的手段によって、父植物における減数分裂染色体組換えの抑制と組み合わされる。四分子変異体は、花粉の成熟で、4集粒おいて単一減数分裂の4つの生成物の物理的付着をもたらすが、組換えの抑制は、これらの花粉粒が非組換え親染色体を含有することを確実にする。本発明はそれゆえ、染色体あたり1つの共優性(co−dominant)多型マーカーを用い、相補的遺伝子組成を備えるDHが、単一減数分裂からの花粉に由来する4つのDHから容易に同定できることを確実にする。 逆育種の欠点は、不均衡な(異数性の)胞子の発生である。しかしながら、均衡のとれた4集粒を形態学的に同定すること(例えば、全ての染色体の均等分配を示す、4つの花粉粒の大きさが等しい4集粒を視覚的に選抜することにより、あるいは、例えばフローサイトメトリーによって)は可能であり、かつ、かかる4集粒から再生されたDHは、自動的に、相補的に対である。均衡のとれた4集粒が、その交配子孫から母系ゲノムを排除する母植物を受粉するために用いられる場合、これは、それらの遺伝子組成に関して相補的に対である4つの半数体種子を生じさせる。相補的なDHまたはそれらに由来する系統の後続の交配は、元の開始植物の遺伝子組成の再構成をもたらす。この交配の四つの子孫植物が、交配の前に遺伝子型判定(genotype)されない場合、これら4つの植物のうちの2つをランダムに交配することによって元の開始植物の遺伝子組成の再構築を取得する可能性は50%である。 別の実施形態では、四分子表現型は、近逆育種(Near Reverse Breeding)(WO2006/094773)と組み合わせることができる。この実施形態では、四分子表現型を示す植物における第2分裂復元(SDR)の発生は、同一の染色体切断点(chromosome breaking point)を含む、完全に相補的な遺伝子組成を有する2つの二倍体花粉粒を含む、父植物による、花粉二分子(pollen dyad)の生成につながる。かかる花粉二分子と、その交配子孫から母系ゲノムを排除する母植物を受粉することは、2つの二倍体植物をもたらし、かつ、これら2つの植物を互いに交配することは、元の交配種の遺伝子組成のほぼ完全な再構成をもたらす。 本願において、「ほぼ完全」とは、2つの植物が共にそれらの父植物と同じ遺伝物質を有する(減数分裂の間にDNAが失われたり、または得られたりしないような)が、減数分裂の間のクロスオーバー事象の結果として、染色体セグメントの相対的なゲノム位置が異なっている、という事実を指す。しかしながら、染色体切断点の位置は、それらが単一の減数分裂事象から生じるので、2つの植物において同一である。相補的なSDR−0株の同定は、それゆえ、四分子表現型を利用することにより、大幅に容易になり、かつ、任意の所与の交配種の遺伝子組成のほぼ完全な再構成が、はるかに簡単かつ効率的になる。 再構成された交配種は、特にCOの結果としてテロマー(telomer)で、互いに、かつ元の開始交配種(父)植物の両方とある程度遺伝的に異なるので、SDR−0事象の形成の間の減数分裂組換えに起因して、再構成は100%完全ではない。この特徴は、それゆえ、元の交配種の構成の大部分を維持しながら、代替的かつわずかに異なるゲノム配列(genomic arrangement)を提供することにより、さらなる遺伝的変異が、事前に選抜された優れた交配植物において構築されているという、さらなる利点を提供する。これは、交配種の表現型のさらなる改善をもたらし得る。 本発明のさらなる目的は、種子のセットを取得するための効率的な方法であって、種子が、それらが生じる雄性配偶子と遺伝的に同一であり、かつ、種子のセットが、それらから生育した植物が交配された場合に本質的に同じ交配植物を生じさせる、遺伝的に本質的に相補的な種子の対から構成される、方法を提供することである。この交配植物は、前記種子のセットが生じた雄性配偶子を生成した植物と、遺伝的に本質的に同一である。 本明細書で用いられる「本質的に」は、上で説明されたように、交配植物のほぼ完全な再構成も望まれ得るため、種子の対の遺伝的相補性が100%である必要はないことを意味するように意図される(なぜなら、交配種の表現型をさらに改善する可能性を提供し得るので)。このようなほぼ完全に再構成された交配植物は、元の交配植物および本発明により得ることができる他のほぼ完全に再構成された交配植物と本質的に同一なだけである、なぜなら、それは元の交配植物と同じまたは大部分同じであるゲノム物質を有するが、種々のクロスオーバー事象の結果として、それらのゲノムには代替的またはわずかに異なるゲノム配列(genomic arrangement)が存在し得、あるいは組換えの結果として、いくつかのゲノム領域がホモ接合性であり得るからである。減数分裂クロスオーバーが行われる場合、「本質的に」はそれゆえ、半数体誘導因子の母植物を受粉するために用いられる花粉粒の形成の際に発生した、クロスオーバーの程度に関係する。 別の文脈では、例えば減数分裂組換えの非存在下では、「本質的に」はまた、互いに100%遺伝的に相補的ではない、(本発明により得られる種子のセットの中からの)種子の対の選択を指し得る。本発明の範囲内にあることも意図されるこの実施形態では、例えば、n−1の染色体について(nは種の半数体染色体数である)互いに完全に相補的であり、かつ残りの染色体について同一である、種子の対を選択できる(前記種子のセットから)。この種子の対から生育した植物の交配から生じる交配植物は、そうすると、1つを除く全ての染色体について元の交配植物と遺伝的に同一であり、かつ残りの染色体について異なる(すなわちホモ接合性)である。植物全体は、それゆえ、「本質的に」だけ遺伝的に同一である。かかる植物は、例えば、減数分裂組換えの抑制(「逆育種」)を有する、好ましい実施形態において本発明を実施する場合に、取得することができる。同じ概念が、n−2の染色体、n−3の染色体、等について行うことができることが理解されるべきである。この概念は、例えば、その染色体のサブセットにのみ焦点を当て、かつ交配ゲノムの残りを不変のままにしながら、植物のゲノムおよび表現型分析を可能にする。 本発明はそれゆえ、種子が、それらが生じる雄性配偶子と遺伝的に同一である、種子のセットの生成のための方法であって: a)4集粒または2集粒の形態を有する限られた数の父系配偶子を花の柱頭に配置し、母系卵細胞を受粉させ、多数の接合子を取得すること; b)前記接合子からの母系染色体の喪失を誘導し、母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子セットを取得すること を含む、方法に関する。 この方法では、4集粒または2集粒に含まれるいくつかの花粉粒が胚珠の受精に失敗することを避けるため、胚珠の受精についての花粉管の中での競争は、好ましくは、最小化または阻止されるべきである。それゆえ、その柱頭上に置かれた花粉粒と、少なくとも同数の胚珠が受粉される花の雌性生殖器官内に存在するように、限られた受粉が好ましい。各花粉粒は次いで、胚珠を受精することができるであろう。 一実施形態では、したがって、限られた数の父系配偶子は、柱頭を担持する母系生殖器官に含有される卵細胞の数と等しいか、それより少ない。 この方法においてうまく用いることができる父系配偶子の数についての好ましい上限である、花あたりの卵細胞または胚珠の平均数は、具体的な作物に精通した当業者に知られている。それは、一般に、その作物の典型的な果実中に存在する種子の平均数よりもわずかに多い。トマトでは、例えば、花あたりの卵細胞の平均数は約100であり、アブラナ属種では約35、シロイヌナズナでは約40−50、スイカでは約200、ブドウでは約4、キュウリでは約250−300、アマトウガラシでは約100、およびメロンでは約500である。Burd et al., Am. J. Bot. 96(6), 1159−1167 (2009)は、187の被子植物における花あたりの胚珠数に関する研究を記載している。 限られた数の父系配偶子は、効率的な方法で本発明の方法を用いることを可能にする、任意の数を適宜含む。これは、雄性配偶子における過剰な遺伝的変異を避けなければならない、すなわち、それらの減数分裂事象が、2集粒または4集粒を構成する個々の配偶子のゲノムにおいて(染色体組換えを介して)、大きな遺伝子再編成(genetic rearrangement)をそれぞれ生成した場合、柱頭上に置かれた雄性配偶子を生じさせた減数分裂事象の数が低く保たれるべきである、ということを意味する。 好ましい実施形態では、限られた数の父系配偶子は、2つまたは4つである(それぞれ、単一の花粉二分子または四分子に含まれる配偶子の数に対応し、それゆえ、それぞれ、二次減数分裂の非存在下または存在下で単一の減数分裂に由来する)。この戦略は、単一の減数分裂に由来する花粉粒と遺伝的に同一である、4つの種子(4集粒が受粉のために用いられる場合)または2つの種子(2集粒が受粉のために用いられる場合)の形成につながる。配偶子が2集粒の形態を有する時、効率的な方法で本発明の方法を用いることを可能にする父系配偶子の限られた数は、2よりはるかに多くてもよい、なぜなら、2集粒内に含まれる2つの配偶子は互いに遺伝的に完全に相補的であるので、遺伝的変異の量が大幅に低減されるからである。特に、2集粒の形態を有する配偶子を用いる場合、花あたりの卵細胞または胚珠の平均数よりも少ない任意の数の配偶子を用いることが、それゆえ効率的である。 雄性配偶子の4集粒または2集粒の形態は、父植物における小胞子4集粒分離に対する干渉の結果である。一実施形態では、小胞子4集粒分離に対する干渉は、単一の減数分裂に由来する小胞子間のペクチン層の破壊に関わる一以上の標的遺伝子に対する干渉を含む。一以上の標的遺伝子は、QRT1、QRT2、QRT3またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択できる。適切な変異は、標的遺伝子への終止コドンまたはフレームシフトの導入、タンパク質構造および/または機能を破壊するアミノ酸置換、ならびにコード配列、プロモーターまたは遺伝子の他の調節配列中へのT−DNAなどの遺伝子エレメントの挿入である。シロイヌナズナ(Arabidopsis)では、qrt1−4変異体はQRT1遺伝子のエクソン内へのT−DNAの挿入に起因し、qrt1−5変異体における四分子変異表現型はQRT1遺伝子のプロモーター中へのT−DNA挿入によって引き起こされ、また、qrt1−6変異体はQRT1遺伝子のイントロン中へのT−DNA挿入によって引き起こされる。シロイヌナズナ(Arabidopsis)におけるqrt2−1変異体は、QRT2タンパク質中の位置372でのバリンからアラニンへのアミノ酸置換(GTGからGCGへの変異)を含み、これは、この変異株における四分子表現型の根本的な原因である。 別の実施形態では、小胞子4集粒分離に対する干渉は、化学的手段による単一の減数分裂に起因する小胞子間のペクチン層の破壊に対する干渉を含む。QRT遺伝子産物は、花粉母細胞の減数分裂から発生する、個々の雄性配偶子(小胞子)間に存在するペクチン性多糖層(ペクチン)の破壊に関与する酵素である。このペクチン層が分解されなければ、4つの雄性配偶子(小胞子)は4集粒形態で互いに物理的に付着したままである。 小胞子4集粒分離に関わる一以上の標的遺伝子に干渉することは、多数の異なるアプローチによって達成することができる。標的遺伝子に対する干渉は、それらの転写を阻止することからなることができる。一実施形態では、標的遺伝子の転写は、標的遺伝子プロモーターに対して向けられたRNAオリゴヌクレオチド、DNAオリゴヌクレオチドまたはRNAi分子によって阻止できる。 別の実施形態では、転写は、標的遺伝子プロモーターに作用する、負に作用する転写因子の発現によって阻止される。さらに、標的遺伝子に対する干渉は、標的遺伝子のmRNAまたは転写物を不安定化することからなることができる。これは、アンチセンスRNA、RNAi分子、ウイルス誘導性遺伝子サイレンシング(VIGS)分子、共抑制因子分子、RNAオリゴヌクレオチドまたはDNAオリゴヌクレオチドからなる群から選択される、標的遺伝子のmRNAまたは転写物に相補的である、核酸分子によって達成できる。 標的遺伝子に対する干渉はまた、一以上のドミナントネガティブな核酸構築物によって、または一以上の化合物によって、標的遺伝子発現産物を阻害することからなることができる。 また別の実施形態では、標的遺伝子に対する干渉は、その生物学的機能の撹乱(perturbation)につながる、標的遺伝子中への一以上の変異の導入からなる。一以上の変異は、ランダムに−一以上の化合物(エチルメタンスルホネート、ニトロソメチルウレア、ヒドロキシルアミン、プロフラビン、N−メチル−N−ニトロソグアニジン、N−エチル−N−ニトロソウレア、N−メチル−N−ニトロ−ニトロソグアニジン、ジエチル硫酸、エチレンイミン、アジ化ナトリウム、ホルマリン、ウレタン、フェノール、エチレンオキサイドなど)および/もしくは物理的手段(UV照射、高速中性子ばく露、X線、ガンマ線照射など)および/もしくは遺伝子エレメント(トランスポゾン、T−DNA、レトロウイルスエレメントなど)の挿入によって−または特異的に、相同性組換えもしくはオリゴヌクレオチドに基づく変異導入によって、導入することができる。 小胞子4集粒分離に干渉するための化学的手段は、単一の減数分裂事象に由来する4つの小胞子間のペクチン層の持続性(persistence)をもたらす、QRT遺伝子産物の活性(もしくは安定性)を低減する化学阻害剤の使用、または、QRT遺伝子産物の発現レベルを−直接的もしくは間接的に−低減する化学薬品の使用を含む。QRTタンパク質の酵素活性は、阻害化学薬品による正常な小胞子分離の段階(もしくは後続する段階)の間の花芽の処置が、単一の減数分裂事象に由来する小胞子間のペクチン層の持続性を引き起こし、かつ、それゆえ後期発生段階の間および開花期で、小胞子4集粒の持続性を引き起こすような、化学抑制剤によって阻害することができる。 好ましい実施形態では、父植物−(4集粒または2集粒の形態の)前記雄性配偶子を生成した−は、−四分子表現型に加えて−染色体クロスオーバー(crossing−over)を廃し、完全な染色体の無傷の(intact)伝達につながる、染色体組換えの抑制を示す。この実施形態では、4集粒の個々の花粉粒から、2つの遺伝的に相補的なゲノムを同定する可能性は、50パーセントである。前記雄性配偶子を生成した父植物が染色体組換えの抑制を示す場合、この染色体組換えの抑制は、組換えに関わる一以上の標的遺伝子に干渉することにより、達成される。 一実施形態では、標的遺伝子は二本鎖切断に関わり、かつ、それはSPO11、MER1、MER2、MRE2、MEI4、REC102、REC104、REC114、MEK1/MRE4、RED1、HOP1、RAD50、MRE11、XRS2、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択できる。 別の実施形態では、標的遺伝子は染色体対合および/または鎖交換に関わり、かつ、それはRHD54/TID1、DMC1、SAE3、RED1、HOP1、HOP2、REC8、MER1、MRE2、ZIP1、ZIP2、MEI5、RAD51、RAD52、RAD54、RAD55、RAD57、RPA1、SMC3、SCC1、MSH2、MSH3、MSH6、PMS1、SOLODANCERS、HIM6、CHK2、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択できる。 さらに別の実施形態では、標的遺伝子は減数分裂組換えプロセスに関わり、かつ、それはSGS1、MSH4、MSH5、ZIP1およびZIP2、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択できる。 別の実施形態では、標的遺伝子はPRD1、PRD2、PRD3、PHS1、NBS1、COM1、MND1、MER3/RCK、ZIP3、ZIP4、PTD、SHOC1、ZYP1、MLH1、MLH3、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択される。 組換えに関わる一以上の標的遺伝子に干渉することは、多数の異なるアプローチにより達成できる。標的遺伝子に対する干渉は、それらの転写を阻止することからなることができる。 一実施形態では、標的遺伝子の転写は、標的遺伝子プロモーターに対して向けられたRNAオリゴヌクレオチド、DNAオリゴヌクレオチドまたはRNAi分子によって阻止できる。別の実施形態では、転写は、標的遺伝子プロモーターに作用する、負に作用する転写因子の発現によって阻止される。さらに、標的遺伝子に対する干渉は、標的遺伝子のmRNAまたは転写物を不安定化することからなることができる。これは、アンチセンスRNA、RNAi分子、ウイルス誘導性遺伝子サイレンシング(VIGS)分子、共抑制因子分子、RNAオリゴヌクレオチドまたはDNAオリゴヌクレオチドからなる群から選択される、標的遺伝子のmRNAまたは転写物に相補的である、核酸分子によって達成できる。標的遺伝子に対する干渉はまた、一以上のドミナントネガティブな核酸構築物によって、または一以上の化合物によって、標的遺伝子の発現産物を阻害することからなることができる。 また別の実施形態では、標的遺伝子に対する干渉は、その生物学的機能の撹乱につながる、標的遺伝子中への一以上の変異の導入からなる。一以上の変異は、ランダムに−一以上の化合物(エチルメタンスルホネート、ニトロソメチルウレア、ヒドロキシルアミン、プロフラビン、N−メチル−N−ニトロソグアニジン、N−エチル−N−ニトロソウレア、N−メチル−N−ニトロ−ニトロソグアニジン、ジエチル硫酸、エチレンイミン、アジ化ナトリウム、ホルマリン、ウレタン、フェノール、エチレンオキサイドなど)および/または物理的手段(UV照射、高速中性子ばく露、X線、ガンマ線照射など)および/または遺伝子エレメントの挿入(トランスポゾン、T−DNA、レトロウイルスエレメントなど)によって−または特異的に、相同性組換えまたはオリゴヌクレオチドに基づく変異導入によって、導入することができる。 別の好ましい実施形態では、前記雄性配偶子を生成した父植物は、−四分子表現型に加えて−減数分裂の間に第2分裂復元(SDR)を示す。この実施形態では、第二減数分裂が起こらないので、父植物は2nでありかつ2集粒の形態を有する雄性配偶子を生成する。1つの2集粒内に含まれる2つの雄性配偶子は、遺伝的に完全に相補的であり、2集粒の2つの個々の花粉粒のうち、2つの遺伝的に相補的なゲノムを同定する可能性は、それゆえ100パーセントである。 前記雄性配偶子を生成した父植物が減数分裂の間に第2分裂復元を示す場合、この第2分裂復元は、開始生物に干渉せずに、自然発生的に起こり得る。別の実施形態では、第2分裂復元は遺伝的改変によって誘導される。この遺伝的改変は、一過性とすることができ、また、生物における第2分裂復元事象の数を増加する、遺伝子エレメント(導入遺伝子、変異、トランスポゾン、レトロウイルスエレメント、T−DNAなど)のゲノム内への安定な組み込みにより、達成することができる。 また別の実施形態では、第2分裂復元は、父植物を温度ストレス、NO2、亜酸化窒素(N2O)、またはそれらの組み合わせなどの環境ストレスに供することにより達成される(Zhang et al. (2002) Journal of Horticultural Science & Biotechnology 78: 84−88; WO 2006/094773; Barba−Gonzalez et al. (2006), Euphytica 148: 303−309; Okazaki et al. (2005), Euphytica 143: 101−114)。 −母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子のセットを取得するための−接合子からの母系染色体の喪失は、種々の方法で達成できる。一実施形態では、半数体誘導因子系統が雌株として用いられ得る。半数体誘導因子系統は、親のうちの1つの染色体が、受粉による卵細胞の受精の後に形成された接合子のゲノムから排除された植物である。例えば、雌株は、例えば、Bains & Howard 1950, Nature 166: 795によって記載されているように、異なる種の植物とすることができる。別の実施形態では、接合子からの母系染色体の喪失は、母生物としてのトランスジェニック植物の使用であって、トランスジェニック植物が、異種導入遺伝子発現カセットを含み、該異種導入遺伝子発現カセットは、組換え的に改変されたCENH3、CENPC、MIS12、NDC80またはNUF2ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモーターを含み、かつWO2011/044132に記載の対応する不活性化された内因性CENH3、CENPC、MIS12、NDC80またはNUF2遺伝子を有するものである、使用に由来する。 本発明はまた、母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子のセットであって、そのセットが、交配された場合に本質的に同じ交配種をもたらす、本質的に遺伝的に相補的な種子の対から構成され、かつその種子のセットが、本発明の方法により得ることができる、種子のセットに関する。この種子のセットの種子は全て同じ父を有する、なぜなら、それらが、4集粒または2集粒の形態を有する限られた数の父系配偶子での母植物の受粉に由来し、その父系配偶子は単一の父植物から収集されたものであるからである。このため、かつ、接合子からの母系染色体の排除のため、遺伝的観点から、前記種子のセットの種子は、1つの雄性原原種(male grandparent)および1つの雌性原原種(female grandparent)、すなわちそれらの父の親だけを有する。これは、概略図の形で図4に示されている。 本発明はまた、遺伝子組成がその雄性原原種の遺伝子構成と本質的に同一である植物の生成であって、種子の染色体数の倍加の後または前に、本発明の種子のセットの種子から植物を生育させること、および2つの遺伝的に相補的な植物を親植物として同定することを含む生成のための、親植物のセットに関する。かかる遺伝的に相補的な植物は、分子(遺伝子)マーカーであって、(雄性配偶子を生成した)父植物はそれについてヘテロ接合性であり、かつ2つの父系原原種はそれについて異なるアレルを有していた、マーカーによって同定できる。これらのマーカーは、特定のゲノム領域の直接DNAシーケンシング、AELP、RFLP、SSR、RAPD、KASPar(KBioscience)、Invader商標またはInvader Plus商標(例えば、De Vienne ed. (2003) Molecular Markers in Plant Genetics and Biotechnology. Science publishers Inc. Enfield, NH USA. ISBN 1−57808−239−0を参照のこと)などの多数の異なるアプローチで得ることができる。 本発明はさらに、遺伝子構成がその父系祖父(paternal grandfather)の遺伝子構成と本質的に同一である植物を同定するため、かつ遺伝子構成がその父系祖母(paternal grandmother)の遺伝子構成と本質的に同一である別の植物を同定するために、種子のセットまたはそれらから生育した植物を、それらの遺伝子構成についてスクリーニングするための方法に関する。 遺伝子構成がそれら自身の祖父の遺伝子構成と本質的に同一である子孫植物を取得するために、遺伝子構成がその父系祖父の遺伝子構成と本質的に同一である植物は、続いて、遺伝子構成がその父系祖母の遺伝子構成と本質的に同一である別の植物と交配することができる。「それら自身の祖父」について、半数体誘導因子系統の受粉のために用いられた花粉四分子または花粉二分子を生成した(交配)植物が意味される。この系統は、図4に図示され、明確にされている。 本発明はさらに、交配のための親植物としての2つの遺伝的に相補的な植物の同定のための、種子の染色体数の倍加の後または前での、前記種子のセットの使用に関する。 本発明を実施できる作物種には、例えば、タバコ、ポプラ、テンサイ、ナタネ、ダイズ、トマト、キュウリ、ガーキン(gherkin)、コーンサラダ、ホウレンソウ、コショウ、ペチュニア、ジャガイモ、ナス、メロン、スイカ、ニンジン、ダイコン、アブラナ科野菜(キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、コールラビ、芽キャベツ)、豆、エンドウ、タマネギ、イチゴ、テーブルビート、アスパラガス、およびブドウ植物(grape vine)が含まれる。 本発明は以下の項目においてさらに説明される。 項目 本発明は、以下に関する: 1.種子が、それらが生じる雄性配偶子と遺伝的に同一である、種子のセットの生成のための方法であって: a)4集粒または2集粒の形態を有する限られた数の父系配偶子を花の柱頭に配置し、母系卵細胞を受精させ、多数の接合子を取得すること; b)前記接合子からの母系染色体の喪失を誘導し、母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子セットを取得すること を含む、方法。 2.限られた数の父系配偶子が、柱頭を担持する母系生殖器官に含有される卵細胞の数と等しいか、それより少ない、項目1に記載の方法。 3.限られた数の父系配偶子が2つまたは4つである、項目1または2に記載の方法。 4.4集粒または2集粒の形態を有する父系配偶子が、小胞子4集粒分離に対する干渉の結果である、項目1−3のいずれかの組み合わせに記載の方法。 5.小胞子4集粒分離に対する干渉が、単一の減数分裂に由来する小胞子間のペクチン層の破壊に関わる一以上の標的遺伝子に対する干渉を含む、項目4に記載の方法。 6.一以上の標的遺伝子が、QRT1、QRT2、QRT3またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択される、項目5に記載の方法。 7.小胞子4集粒分離に対する干渉が、化学的手段によって達成される、項目4に記載の方法。 8.父植物が染色体組換えの抑制を示す、項目1−7のいずれかの組み合わせに記載の方法。 9.父植物が減数分裂の間に第2分裂復元(SDR)を示す、項目1−7のいずれかの組み合わせに記載の方法。 10.染色体組換えの抑制が、組換えに関わる一以上の標的遺伝子に干渉することにより達成される、項目8に記載の方法。 11.標的遺伝子が二本鎖切断に関わる、項目10に記載の方法。 12.標的遺伝子が、SPO11、MER1、MER2、MRE2、MEI4、REC102、REC104、REC114、MEK1/MRE4、RED1、HOP1、RAD50、MRE11、XRS2、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択される、項目11に記載の方法。 13.標的遺伝子が染色体対合および/または鎖交換に関わる、項目10に記載の方法。 14.標的遺伝子が、RHD54/TID1、DMC1、SAE3、RED1、HOP1、HOP2、REC8、MER1、MRE2、ZIP1、ZIP2、MEI5、RAD51、RAD52、RAD54、RAD55、RAD57、RPA、SMC3、SCC1、MSH2、MSH3、MSH6、PMS1、SOLODANCERS、HIM6、CHK2、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択される、項目13に記載の方法。 15.標的遺伝子が減数分裂組換えプロセスに関わる、項目10に記載の方法。 16.標的遺伝子が、SGS1、MSH4、MSH5、ZIP1およびZIP2、またはそれらの機能的ホモログからなる群から選択される、項目15に記載の方法。 17.一以上の標的遺伝子に対する干渉が、それらの転写を阻止することからなる、項目5および/または10に記載の方法。 18.転写が、標的遺伝子プロモーターに対して向けられたRNAオリゴヌクレオチド、DNAオリゴヌクレオチドまたはRNAi分子によって阻止される、項目17に記載の方法。 19.転写が、標的遺伝子プロモーターに作用する、負に作用する転写因子の発現によって阻止される、項目17に記載の方法。 20.一以上の標的遺伝子に対する干渉が、標的遺伝子のmRNAまたは転写物を不安定化することからなる、項目5および/または10に記載の方法。 21.標的遺伝子のmRNAが、アンチセンスRNA、RNAi分子、ウイルス誘導性遺伝子サイレンシング(VIGS)分子、共抑制因子分子、RNAオリゴヌクレオチドまたはDNAオリゴヌクレオチドからなる群から選択される、標的遺伝子のmRNAまたは転写物に相補的である、核酸分子によって不安定化される、項目20に記載の方法。 22.一以上の標的遺伝子に対する干渉が、標的遺伝子の発現産物を阻害することからなる、項目5および/または10に記載の方法。 23.標的遺伝子の発現産物が、一以上のドミナントネガティブな核酸構築物の発現産物によって阻害される、項目22に記載の方法。 24.標的遺伝子の発現産物が、一以上の化合物によって阻害される、項目22に記載の方法。 25.一以上の標的遺伝子に対する干渉が、その生物学的機能の撹乱につながる、標的遺伝子中への一以上の変異の導入からなる、項目5および/または10に記載の方法。 26.一以上の変異が、一以上の化合物および/または物理的手段および/または遺伝子エレメントの挿入によってランダムに導入される、項目25に記載の方法。 27.一以上の化合物が、エチルメタンスルホネート、ニトロソメチルウレア、ヒドロキシルアミン、プロフラビン、N−メチル−N−ニトロソグアニジン、N−エチル−N−ニトロソウレア、N−メチル−N−ニトロ−ニトロソグアニジン、ジエチル硫酸、エチレンイミン、アジ化ナトリウム、ホルマリン、ウレタン、フェノールおよびエチレンオキサイドからなる群から選択される、項目26に記載の方法。 28.物理的手段が、UV照射、高速中性子ばく露、X線、ガンマ線照射からなる群から選択される、項目26に記載の方法。 29.遺伝子エレメントが、トランスポゾン、T−DNA、レトロウイルスエレメントからなる群から選択される、項目26に記載の方法。 30.一以上の変異が、相同性組換えまたはオリゴヌクレオチドに基づく変異導入によって特異的に導入される、項目25に記載の方法。 31.第2分裂復元が、特に開始生物に干渉せずに、自然発生的に起こる、項目9に記載の方法。 32.第2分裂復元が遺伝的改変によって誘導される、項目9に記載の方法。 33.遺伝的改変が一過性である、項目32に記載の方法。 34.遺伝的改変が、生物における第2分裂復元事象の数を増加する、遺伝子エレメントのゲノム内への安定な組み込みにより達成される、項目32に記載の方法。 35.第2分裂復元が、父植物を環境ストレスに供することにより達成される、項目9に記載の方法。 36.環境ストレスが、温度ストレス、NO2、亜酸化窒素(N2O)、またはそれらの組み合わせから選択される、項目35に記載の方法。 37.接合子からの母系染色体の喪失が、半数体誘導因子系統を雌株として用いることにより誘導される、項目1−36のいずれかの組み合わせに記載の方法。 38.雌株が異なる種の植物である、項目37に記載の方法。 39.雌株が、異種導入遺伝子発現カセットを含むトランスジェニック植物であり、該異種導入遺伝子発現カセットが、組換え的に改変されたCENH3、CENPC、MIS12、NDC80またはNUF2ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモーターを含み、かつ対応する不活性化された内因性CENH3、CENPC、MIS12、NDC80またはNUF2遺伝子を有するものである、項目1−37のいずれかの組み合わせに記載の方法。 40.母系染色体が存在しない限られた数の種子を含有する種子のセットであって、そのセットが、該種子から生育した植物が交配される場合、本質的に同じ交配種をもたらす、遺伝的に相補的な種子の対から構成され、かつその種子のセットが、項目1−39のいずれかの組み合わせに記載の方法により得ることができる、種子のセット。 41.遺伝子構成がその雄性原原種の遺伝子構成と本質的に同一である植物の生成のための、親植物のセットを提供するための方法であって、種子の染色体数の倍加の後または前に、項目40に記載の種子のセットの種子から植物を生育させること、および2つの遺伝的に相補的な植物を親植物として同定することを含む、方法。 42.遺伝子構成がその父系祖父の遺伝子構成と本質的に同一である植物を同定するため、かつ遺伝子構成がその父系祖母の遺伝子構成と本質的に同一である別の植物を同定するために、種子のセットまたはそれらから生育した植物が、それらの遺伝子構成についてスクリーニングされる、項目41に記載の方法。 43.遺伝子構成がそれら自身の祖父の遺伝子構成と本質的に同一である子孫植物を取得するために、遺伝子構成がその父系祖父の遺伝子構成と本質的に同一である植物が、遺伝子構成がその父系祖母の遺伝子構成と本質的に同一である別の植物と交配される、項目40−42のいずれかの組み合わせに記載の方法。 本発明は、本発明を決して限定するものではない以下の実施例で、さらに説明される。実施例では、以下の図面が参照される: 実施例 四分子花粉を飛散させるアブラナ属植物の同定 本発明を実施するための必須の資源は、その花粉粒を4集粒の形態で飛散させ、それによって減数分裂からの4つの生成物を互いに物理的に付着したままにする、対象の種の植物である。そのような植物は、変異体スクリーニングにおいて、あるいはトランスジェニックアプローチを介して、取得することができる。本実施例では第一の選択肢を示すが、後続の実施例では第二の選択肢が説明される。 四分子花粉表現型を示す植物を同定するために、ブラシカ・オレラセア(Brassica oleracea)EMS−変異体集団を表現型でスクリーニングして、個々の植物の葯における四分子表現型(すなわち花粉四分子)を有する花粉粒の発生を検出した。バルク法では、複数の植物からの花粉が一緒にプールされ、個々の花粉粒が明確に識別できるよう、溶液中に希釈された。これらの花粉粒は、次いで、双眼鏡下、目視でスクリーニングされたが、このスクリーニングはまた代替的に、フローサイトメトリーで、あるいはろ過(個々の花粉粒の直径よりも大きいが、花粉四分子の直径よりも小さい細孔径を有するろ過を用いる)により可能である。花粉プール中に所望の四分子表現型を検出すると、四分子変異植物が確実に同定されるまで、そのプールに花粉を寄与した全ての植物が、個々にスクリーニングされた。次世代で、四分子表現型の伝達率が確認された。 そのF1子孫から母系ゲノムを排除するアブラナ属(Brassica)植物の作成 Maruthachalam & Chanによる刊行物(Nature 464, 615−619; 2010)は、GFP−CENH3−tailswapタンパク質のための過剰発現構築物での、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)cenh3変異植物の形質転換が、受精に続き、配偶子における異常な有糸分裂をもたらすことを教示している。この異常な有糸分裂の間、母系染色体は選択的に分裂接合子(dividing zygote)から排除される。CENH3タンパク質は真核生物において普遍的であり、かつその機能は非常に良く保存されているので、シロイヌナズナ(Arabidopsis)からのこの方法は、他の植物種において広く適用できる。 F1子孫において母系ゲノムが選択的に排除されているブラシカ・オレラセア(Brassica oleracea)植物を作成するために、シロイヌナズナ(Arabidopsis)由来CENH3にオルソロガスであるタンパク質の機能的なバージョンを欠く、アブラナ属(Brassica)植物が作成された。これは、RNAi法によって達成された。この植物は続いて、アグロバクテリウム(Agrobacterium)感染によって、Maruthachalam & Chanによって記載された(Nature 464, 615−619; 2010)GFP−CENH3−tailswap構築物で、遺伝的に形質転換された。ホモ接合性cenh3変異植物の致死性のため(シロイヌナズナ(Arabidopsis)の場合のように)、この構築物でヘテロ接合性にサイレンシングされた植物を形質転換する必要があった。形質転換体植物は、続いて、構築物の選択マーカーに基づき選択され、GFP−CENH3−tailswap融合タンパク質の存在および正確な発現が、有糸分裂の間、蛍光顕微鏡観察で検出された。 シロイヌナズナ(Arabidopsis)における四分子表現型の母系ゲノム排除との組み合わせ この実施例は、交配植物の遺伝子型がどのようにして効率良く再構成できるのかを説明する。 CaMV 35S構成的プロモーターによって駆動される、QRT1遺伝子(At5g55590)を標的とするRNAi構築物の単コピーを(ホモ接合性状態で)有する、Ler系統種(accession)のトランスジェニックシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)植物が作成された。代替的に、人工マイクロRNA(amiRNA)などの他の技術をこの目的のために用いることができる。この植物は、次いで、Ws系統種の野生型シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)植物と交配された。 生じたF1世代は、RNAi構築物についてヘミ接合性である、混合性のLer/Ws背景を有する交配植物からなった。RNAi構築物が、胞子体的に(sporophytically)、かつ優性に働くので、全てのF1植物は四分子花粉表現型を示した。次いで、−四分子花粉表現型を示す−F1植物が、父として、Maruthachalam & Chan(Nature 464, 615−619; 2010)によって報告されたGFP−CENH3−tailswap構築物で遺伝的に形質転換された、Col−0系統種のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)cenh3変異体と交配された。この交配は、配偶子における第一の有糸分裂の間、半数体種子の形成につながる、母系染色体の排除をもたらした。 交配に備えて、個々の成熟した花粉四分子の収集を可能にするために、父植物のほぼ裂開した葯が双眼顕微鏡下で開かれた。まつげまたは細いブラシの毛を用いて、各花粉四分子が、母植物の雌ずい上に注意深く置かれ、4つの花粉粒は4つの胚珠を受精できた。単一の花粉四分子での、この限られた数の受粉から生じる4つの種子は成熟でき、その後回収され、発芽できた。あるいは、1より多い4集粒を母植物の雌ずい上に置くことができるが、花粉粒の数がその種の雌性生殖部分内の胚珠の平均数を超えないように留意すべきである。受粉のための1より多い4集粒の使用は、すなわち、遺伝的に相補的な子孫植物が同定できる効率を減少させる。 トランスジェニックCol−0母植物の限られた受粉から生じる実生(seedling)の倍数性を、フローサイトメトリーにより試験した。2nへの自然発生的なゲノム倍加がその間に発生した場合を除き、それらの倍数性はnであった。半数体個体のため、続いて、ゲノム倍加が当業者に知られている標準的な方法(例えばコルヒチン処理)によって達成された。この交配から生じる4つの実生が2nであると、それらのゲノムDNAは単離され、シロイヌナズナ(Arabidopsis)ゲノム全体をカバーする遺伝子マーカーについて遺伝的に解析された。とりわけ、Col−0とLerの間、およびCol−0とWsの間で多型であるマーカーを試験し、4つの子孫植物への両方の親ゲノムの寄与を区別した。配偶子からの母系ゲノムの排除に起因して、4つの子孫植物は、交配父植物由来の組換え染色体だけを含有し、それゆえ、それらは全てのCol−0特異的マーカーついて陰性であった。 図2は、花粉四分子内に一定の相補的な染色体を有する子孫植物の発生率が、半数体染色体数(n)に依存することを示す。シロイヌナズナ(Arabidopsis)は5つの染色体を有し、かつ元の父植物における四分子花粉表現型により、4つの実生の染色体の集まり(chromosome constellation)は単一の減数分裂から生じる。これは、単一の花粉四分子中に存在する、2つの完全に相補的なゲノムについて、16中1(6.3%)の理論的な可能性があることを意味する。可能性は、1つの非相補的な染色体を有する2つのゲノムを有するものについては31.3%であり、かつ2つの非相補的な染色体を有する2つのゲノムを有するものについては62.5%である。全ての場合で、4集粒における個々の花粉粒は、それゆえ、互いに少なくとも50%相補的である。重要なことに、組換えが、例えば40%のヘテロ接合性をもたらす場合、個々の花粉粒のゲノム間の全体的な相補性は、常に50%よりも高くなる、なぜなら、「非相補的」染色体はその後依然として互いに60%相補的であるからである。 それゆえ、理論的には、花粉四分子との16個の個々の交配だけが、本質的に相補的な染色体のセットを有する2つのシロイヌナズナ(Arabidopsis)実生を同定するために、平均的に必要とされる。実際にはしかしながら、受粉、種子形成、ならびに植物の発芽および生存が、一般に100パーセント未満であるので、より多くが必要とされる。経験則として、成功の可能性を最大化するために、単一の4集粒で10倍の交配、すなわちこの場合160、を行った。 同定後、2つの遺伝的に本質的に相補的な植物を開花期まで生育し、次いで交配した。この交配から生じるF1子孫の遺伝子構成は、その父系原原種、すなわちLer/Ws交配背景を有するqrt1変異植物、の遺伝子構成と本質的に同一であることが実験的に示された。 非トランスジェニック子孫を備える、シロイヌナズナ(Arabidopsis)における、四分子表現型の母系ゲノム排除との組み合わせ実施例3において、QRT1遺伝子を標的とするRNAi構築物を保持し、それゆえ、四分子花粉表現型も保持するので、F1子孫はトランスジェニックのままであった。しかしながら、成熟花粉粒において緑色蛍光タンパク質を特異的に発現するGFPレポーターカセットが実施例3で用いられたRNAi構築物内にインテグレートされる場合、これは、子孫植物がトランスジェニックではない別のアプローチを可能にする。次いで、T−DNA構築物もまた、成熟花粉粒におけるこの構築物の容易な視覚的検出を可能にする、後期花粉特異的プロモーター(LAT52プロモーター;Twell et al, 1990, Development 109: 705−713)下の核局在シグナルを有するGFPタンパク質を含有する。 実施例3で記載されたLer/Ws交配植物(QRT1を標的とするRNAi構築物についてヘミ接合性)の葯をつぶしたもの(squash)において、4つの花粉粒のうち2つがそれらの核においてGFPを発現しなかった花粉四分子が、視覚的に(蛍光双眼鏡または顕微鏡を用いて)あるいはFACS(蛍光活性化セルソーティング)により、選択された。それゆえ、4つの花粉粒のうち2つだけが、QRT1遺伝子を標的とするRNAi構築物を含有した。−配偶子における第一の有糸分裂の間、母系染色体の排除を誘導した−上述したCol−0母植物の、かかる花粉四分子での受粉は、(RNAi構築物を有する)2つのトランスジェニック半数体子孫植物および(RNAi構築物を有さない)2つの非トランスジェニック半数体子孫植物を生じさせた。 定義による非トランスジェニック子孫植物は、QRT1に対するRNAi構築物を有するLer染色体フラグメントを欠き、かつ、これら2つの植物の交配は、それゆえ、元のF1交配種の正確な再構成をもたらすことは決してできない、なぜなら、再構成された植物が、少なくとも1つのWs染色体領域に関して、すなわち、Ler親植物におけるQRT1に対するRNAi構築物を含有する染色体領域に対応する染色体領域に関して、ホモ接合性であるからである。 アマトウガラシ(カプシカム・アンニューム(Capsicum annuum))における、四分子花粉表現型の第2分裂復元との組み合わせ第2分裂復元(SDR)が発生する場合、第二減数分裂は発生せず、減数分裂の結果は、4つの半数体花粉粒の代わりに、2つの二倍体花粉粒となる。それゆえ、減数分裂生成物が互いに物理的に付着したままである場合、−四分子花粉表現型を有する場合のように−SDRが起こる時、植物は花粉二分子を生成するだろう。本発明のこの好ましい実施形態では、2つの二倍体減数分裂生成物が互いに物理的に付着したままであり、それらの染色体は同一の組換え切断点(recombination break point)を有するので、2つの花粉粒は互いに100%遺伝的に相補的である。 四分子花粉表現型を示すアマトウガラシ(カプシカム・アンニューム(Capsicum annuum))が、実施例3に記載されるものと同様に、RNAi法によって得られた。それらの子孫植物−四分子表現型についてホモ接合性である−を、Zhang et al. (2002) Journal of Horticultural Science & Biotechnology 78: 84−88によって、およびWO2006/094773の実施例2に記載されるように、冷却ストレスに供し、非減数小胞子(unreduced microspore)(配偶子)形成の頻度を増加させた。冷却処置された植物の葯において生成された小胞子および花粉の最大25%が、2集粒の形態を有していた。単離された小胞子分画を、顕微鏡解析により(あるいは、フローサイトメトリーを用いることができる)、さらに2集粒で豊富にした。この方法を用いて、近逆育種(Near Reverse Breeding)(WO2006/094773)と称される適用が、好ましい実施形態で可能となる。 この目的のため、第一の有糸分裂の間、その配偶子から母系ゲノムを排除する、第二のアマトウガラシ植物が、実施例2で概説される実験方法に続いて作成された。このトランスジェニックアマトウガラシ植物を、上述した冷却処置されたアマトウガラシ植物由来の単一の花粉二分子で受粉し、生じた2つの二倍体種子を回収し、発芽させた。花粉二分子は、非SDR減数分裂事象に由来した花粉四分子からの別のつぶしたもの(squash)において、手作業で選抜された。 これらの2つの二倍体の種子から生育した植物が続いて交配され、かつ−遺伝子マーカーを用いて−この交配の子孫植物の遺伝子組成が、我々が受粉のために用いた花粉二分子を生成したアマトウガラシ植物の遺伝子組成と本質的に同一であることが確認できた。しかしながら、花粉二分子の形成の間に発生したクロスオーバー事象に起因して、選抜された交配背景においてさらなる遺伝的変異を提供する、いくつかのテロメア変動(telomeric variation)が導入された。 それゆえ、別のアマトウガラシ植物により生成された花粉二分子で半数体誘導因子母植物を受粉することにより、この実施例で作成されたアマトウガラシ植物は、受粉のための花粉二分子を生成したアマトウガラシ植物と遺伝的に「本質的に同一」なだけであった、なぜなら、さらなる遺伝的変異が、花粉二分子の形成の間に発生したクロスオーバー事象の結果として、テロメアに導入されていたためである。父植物の全ての遺伝物質は維持されていたが、その一部分はクロスオーバー事象により再編されており、かつこの再編はさらなる表現効果(phenotypic effect)の原因となり得る。 この実施例は、それゆえ、選抜された(精鋭)交配植物におけるさらなる遺伝的変異の導入を可能にする。このさらなる遺伝的変異は、元の交配種の表現型と比べた場合、正または負のさらなる表現効果を有してもよく、かつそれゆえ、それは、元の交配種に含まれる選抜された特徴の組み合わせを失わずに、交配種の表現型をさらに改善する(および/または微調整する)興味深い機会を提供する。 あるいは、四分子表現型を示すアマトウガラシ植物は、平均以上の程度のSDRを自然に示すアマトウガラシ植物と交配することができる。それらの子孫は、次いで、平均以上のパーセンテージの花粉二分子を自然に生成する。別の方法は、平均以上の程度のSDRを自然に示すアマトウガラシ植物の集団を突然変異させること、および、前述の遺伝的方法において、この変異体集団にて四分子花粉表現型を示す植物についてスクリーニングすることである。 各々の2集粒において、2つの花粉粒が互いに遺伝的に本質的に相補的である(同一の染色体切断点(chromosomal break−point)を有する)可能性は、100%である。2集粒に含まれる2つの小胞子は、定義により、遺伝的に本質的に相補的であり、かつ、これらの2集粒のいずれか1つに由来し得る2つの植物を交配すると、2集粒を生成した元の交配植物と本質的に遺伝的に同一である交配植物を常にもたらす。この実施形態は、それゆえ、近逆育種技術の効率を大幅に改善する。 一般に、本発明のこの実施形態では、そのF1子孫からの母系染色体の排除の原因となる遺伝的特徴を担持する植物が、限られた受粉を介して受粉される。この交配で用いられる花粉は、SDRと組み合わせて四分子花粉表現型を示す、同じ種の交配植物から得られた単一の花粉二分子である。この花粉二分子は、押しつぶされた葯を視覚的にスクリーニングすることにより、かつ(SDRが発生しなかった間の減数分裂に由来する)4集粒の集まりから2集粒の集まりを続いて選抜することにより、あるいは、−よりハイスループットな環境で−フローサイトメトリーまたはセルソーティングによって、花粉分画を2集粒で豊富にすることにより得られる。 そのF1子孫からの母系染色体の排除の原因となる遺伝的特徴を担持する植物の受粉の後、2集粒に含まれる2つの二倍体花粉粒のそれぞれが胚珠を受精し、かつ種子が形成され、成熟することが可能となる。成熟の後、この交配に由来する2つの種子を回収し、発芽させる。次いで、生じる実生を、それらの倍数性レベルについてフローサイトメトリーにより試験し、それらが予想された通りに実際に2nであることを確認した。 続いて、ゲノムDNAが2つの実生から単離され、全ゲノムをカバーする遺伝子マーカーが両方の個体において試験される。配偶子からの母系染色体の排除に起因して、両方の実生は、父系染色体だけを有することが予想される。両方の実生由来の染色体が単一の減数分裂に由来したという事実に起因して、全ての染色体切断点(chromosome break point)は同一であり、かつそれらのゲノムは100%相補的である。これは、ゲノムワイドマーカー解析によって確認される。 実生は、その後、成熟するまで生育させ、互いに交配させる。それらのF1子孫は、SDR配偶子の形成の間に起こったクロスオーバー事象以外、第一の交配で父として用いられた元の開始交配植物と遺伝的に本質的に同一である。これらのクロスオーバー事象は、選抜された交配背景においてさらなる遺伝的変異を提供する、いくつかのテロメア変動を導入する。 父系祖父生物の(交配)遺伝子型のほぼ正確な再構成は、2世代の時間のみにおいて、中間体再生(intermediate regeneration)またはゲノム倍加段階または組織培養を必要とせずに、達成された。 シロイヌナズナ(Arabidopsis)における、四分子表現型の染色体組換えの抑制および母系ゲノム排除との組み合わせ四分子表現型を示すシロイヌナズナ(Arabidopsis)植物と、(トランスジェニックな、変異的な、または化学的な手法のいずれかにより)染色体組換えが部分的または完全に抑制されている別のシロイヌナズナ(Arabidopsis)植物との交配から、両方の特性が組み合わされているF2子孫植物が選抜できる:単一の減数分裂に由来する4つの花粉粒は、開花および花粉飛散の時まで、互いに物理的に付着し、かつ減数分裂の間、相同染色体の組換えは抑制される。 この子孫植物は、より効率的な方法で、逆育種(WO 03/017753; Dirks et al 2009)の適用を可能にする。減数分裂生成物が互いに物理的に付着したままであるため、染色体の本質的に相補的なセットを有する2つの花粉粒を同定する機会が大幅に増加する。異なる4集粒の数は、種の染色体数の関数であるが、単一の4集粒内では、しかしながら、4つの花粉粒は相補的に対であるので、2つの花粉粒が完全に相補的な染色体のセットを有する可能性は常に50%である。各々の4集粒内で、相補的な花粉粒の2つの対を見つける可能性は、それゆえ100%である。 実施例3に記載されるように、CaMV 35S構成的プロモーターによって駆動される、QRT1遺伝子を標的とするRNAi構築物の単コピーを(ホモ接合性状態で)有する、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)Ler植物が作成された。この植物は、次いで、CaMV 35S構成的プロモーターによって駆動される、DMC1遺伝子を標的とするRNAi構築物の単コピーを有する、Ws系統種のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)植物と交配された。 生じたF1世代は、両方のRNAi構築物について全てヘミ接合性である、混合性のLer/Ws背景を有する交配植物からなった。RNAi構築物の両方が、胞子体的に、かつ優性に働くので、F1植物は四分子花粉表現型および減数分裂の間の染色体組換えの抑制を示した。十分に機能的なDMC1タンパク質の非存在下で、各染色体がランダムに分裂の娘細胞に分配されるので、望ましくない副作用として、染色体組換えの抑制はまた、(均衡のとれた4集粒と同時に)不均衡な花粉四分子の発生をもたらした。しかしながら、均衡のとれた4集粒は、(目視検査および/またはフローサイトメトリーを介して)実験的に葯から選択できた。 −染色体組換えの抑制と組み合わせて四分子花粉表現型を示し、両方のトランスジェニック構築物についてヘミ接合性である−F1植物由来の均衡のとれた花粉四分子を用いて、続いて、Maruthachalam & Chan, 2010により報告されたGFP−CENH3−tailswap構築物で遺伝的に形質転換され、配偶子における第一の有糸分裂の間の母系染色体の排除をもたらす、Col−0系統種のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)cenh3変異植物(Maruthachalam & Chan, 2010により作成され、報告された)を受粉した。 単一の均衡のとれた花粉四分子が母植物の雌ずいの受粉のために用いられた場合、この交配は、4つの半数体子孫種子を理想的にもたらした。4つの子孫種子は発芽でき、マーカーを用いて実生が遺伝的に試験された。減数分裂の際に、染色体組換えが全く発生しなかったため(DMC1を標的とするRNAi構築物に起因して、全ての染色体はその全体が次世代に渡された)、それがLer原原種から、またはWs原原種から継承されたかどうかを決定するために、ごく少数のマーカーが各染色体について試験されるために必要であった(実際には、染色体当たり単一の多型マーカーで十分であった;我々の実験方法では、我々は染色体腕当たり1つのマーカー、すなわち染色体当たり2つのマーカーを用いた)。 母系植物が子孫に遺伝的に貢献していないことを確かにするため、Col−0特異的マーカーも試験されたが、実施例3の場合においてもそうであったように、Col−0遺伝物質は同定できなかった。 4つの子孫植物は、完全に遺伝的に相補的に対であることが見出され、遺伝子マーカー解析基づき、これらの対を効率的に同定することができた。このような互いに遺伝的に相補的な子孫植物の対を交配すると、受粉に用いられた花粉四分子を生成した元の交配植物、すなわち、両方のRNAi構築物についてヘミ接合性であるLer/Ws交配植物、の効率的な遺伝子再構成(genetic reconstitution)をもたらす。図4は、この実験で用いられた植物の系図を示す。